街森研究所

街や森で出会った木々や生き物、出来事などを紹介しています

霧中の玉原高原で牛歩観察

思い返してみれば、僕の樹木観察の旅はいつも時間に追われている。限られた時間で多くの場所を見ようとするから、立ち止まっての観察&撮影と、足早の移動を繰り返してきた。今日はそんなせっかちな観察スタイルを抜け出して、ひたすらゆっくり・じっくり楽…

吉野の桜が日本一の理由

それが分かった気がする。なぜ吉野山(奈良県吉野町)のサクラが日本一と言われるのか。答えは簡単で、目に入るサクラの95%以上が日本古来のヤマザクラ(山桜)だからだろう。 ご存じの通り、私たちがふつう花見をするのはソメイヨシノ(染井吉野)と呼ばれ…

パウダースノーの四国・桑瀬峠

一瞬、頭上のガスがすーっと流れた。真っ白な雲と雪の間からのぞいたのは、深く深く青い空。パシャパシャとシャッターを6、7枚切って顔を上げると、またガスで白く染まった。今日見た紺碧の空は、この一瞬だけだった。 今朝まで2日間降り続いた春のドカ雪…

岐阜の名山;金華山

年末、郷里の山口県に帰省する途中に、岐阜駅に途中下車してみた。駅の近くには金華山(きんかざん;328m)というハイキングにぴったりの山があり、岐阜城やロープウェイもあって市民憩いの場となっているようなので、以前から訪れてみたかったのだけど、ず…

西日本の紅葉巡り

幸い今年は紅葉が遅れているので、この時期に西日本の紅葉巡りを堪能することができました。関西から九州の紅葉名所ではイロハモミジやイチョウなどの紅葉がピークです。九州の低山では、ハゼノキの赤、アカメガシワの黄、コナラの橙がとにかく目立ちます。…

つかの間の紅葉巡り;富士河口湖

個人的には今年の”師走”は11月のようです。忙しさの合間を縫って、富士五湖の山中湖と河口湖周辺に紅葉巡りに行ってきました。主目的はこれ、カラマツの紅葉を撮ること。神奈川県ではカラマツはほとんど見ることができないのに、お隣の山梨県に行くとうじゃ…

岩峰・瑞牆山の紅葉と樹木

1週間遅れといわれる今年の紅葉適期を見計らって、山梨県の瑞牆山(みずがきやま:2230m)に登ってきた。今回の目的は、オガラバナ、ヒトツバカエデ、アサノハカエデの紅葉を撮影すること。 登山口に向かう途中、増富温泉のある標高1100mあたりから紅葉した…

日本一美しい!? 大雪山の紅葉

日本の紅葉は、大雪山から下ってゆく。北海道の最高峰・旭岳(2290m)を含む大雪山は、紅葉が日本一早いことで知られ、一説にはその美しさも日本一と聞く。三連休を避けて訪れた9月25・26日は、標高1500m前後が紅葉のピークを迎えていた。けれども生憎25日は…

山の上で過ごす一日;飯豊山

高い山の登ると、空を撮りたくなる。子供の頃は、空なんていつでもどこでも見られると思っていたのに、空をきれいと思うようになったのはいつからだろう。きっと、汚い大人の世界に住むようになってからだと思う。・・・などと考えてみる。 晴天の土日、ベテ…

富士山で高山病を経験して思う

張り切って富士登山にチャレンジしたはいいけど、まさか高山病体験記を書くことになるとは思っても・・・みていた。一緒に登ったメンバーは同世代のフットサル仲間9人。その半数以上は登山初心者で、登山前に僕は「高山病は誰にでも起こりうるから、気分が…

日本有数の多雨地帯;屋久島の大雨

12日から16日まで、世界遺産であまりに有名になった屋久島に行ってきた。屋久島に特別関心が高かった訳ではないが、あまりに有名になったから行っておく必要を感じていた。屋久島といえば日本有数、いや世界有数の多雨地帯で、年間降水量は東京の約3倍、5000…

9日間21森;照葉樹林を巡る旅

7月12日から22日まで、屋久島、鹿児島、宮崎などの森を巡ってきた。台風と梅雨で大変な季節だったけど、鬱蒼とした照葉樹林にはむしろ雨が似合うかも知れない。写真は照葉樹林の町として知られる綾の照葉大吊橋。観察地と注目樹木の記録を以下に記しておく。…

日本のウルシ文化は何処へ

6月30日から4日間、青森県の下北半島〜八戸と岩手県北部をぐるっと回ってきた。今回の旅のメインは下北半島。海岸線にニッコウキスゲやノハナショウブの花が咲き乱れ、ハイネズやガンコウランが地面を覆う光景は、それはそれで印象的だった。けれども、美し…

木がつくる異国情緒の景色

この景色、どこだか分かりますか? 僕はまず北海道を思い浮かべました。広い草原に点在する木々と明るい針葉樹の林。いや、それは北海道でも見たことない林・・・。ここは本州最大のアシ原が広がる栃木県の渡良瀬遊水池です。初めて訪れるだだっ広い湿地で偶…

丹沢が天国に最も近くなる日

丹沢でいちばん有名な花といえば、恐らくシロヤシオ(白八汐)だろう。葉が5枚ずつつくので別名ゴヨウツツジ(五葉躑躅)、樹皮が赤松に似ることからマツハダ(松肌)の呼び名もある。一般には愛子様のお印としても知られるが、樹木としてはむしろマイナー…

樹海彷徨う

申し訳ないが、青木ヶ原樹海といえば“自殺の名所”としか思っていなかった。子供の頃見聞きした本やテレビの影響が大きい。それに、溶岩上に成立した新しい森ということで、植生も単調でつまらないと思っていた。今日初めて樹海をまともに歩いて、そんなイメ…

大菩薩嶺とほったらかし温泉

今冬は雪のある山に登っていなかったので、春の雪が残る大菩薩嶺(2057m:山梨県甲州市)に登ってきた。今回は珍しく、横浜に住む弟と一緒である。大菩薩は草原の山と聞いていたから、樹木ウォッチャーとしてはあまり興味なかったのだが、なだらかな山容は我…

一足早い春の横浜へ

今年は記録的な暖冬。植物たちにとっての春の訪れはどうであろうか。そんな思いで、神奈川県は横浜市内の公園緑地を歩き回ってみた。訪れた場所は、本牧市民公園、三渓園、本牧山頂公園、山手イタリア山庭園、伊勢山皇大神宮など。写真は本牧山頂公園のカン…

小春日和の八ヶ岳〜霧ヶ峰へ

雪の八ヶ岳を散策しよう! と出かけたものの、ご存じの通り今年は例年にない暖冬。八ヶ岳の南麓は風のないポカポカ陽気で、畑の土手にはホトケノザやオオイヌノフグリの花が咲き乱れ、「春の房総半島に来たみたいだね」などと千葉の友人と話していた。とても…

日本で一番暑い真冬;八重山へ

沖縄の八重山諸島へ行ってみたかった。どうせ行くなら一番寒い時期に行ってみよう。旅費も安いし。てことで、Web繋がりの沖縄植物好きメンバー8人で、2月1日より5日間、石垣島と西表島に行ってきた。 まず気になるのはこの時期の気温。昼間は半袖、夜は…

スノーシューで冬芽観察

長野県白馬村でスノーシューを履いての冬芽観察会が開かれるというので、興味津々で参加してきた。今年は雪不足のため、この連休前まではスノーシューを履く必要もなかったそうだが、運良くと言うべきか、三連休中はずっと雪で、一晩で30cm以上も積もった。…

丹沢山から夜景を

午前3時、長すぎる夜にうんざりして、部屋の窓から夜景を眺めてみた。平塚、藤沢、厚木、その後方には横浜や東京。シーンとした森の中で、はるか下界の明かりがこんなに綺麗に見えるのは不思議な気分。ため息が出る。でも、真っ当な思考回路なら、夜中の3…

紅葉名所の定番もみじ3種

紅葉名所巡りには大きく2種類あると思う。ひとつめは、自然の山や森の紅葉を見に行くこと。日本アルプスの山々の紅葉もそうだし、日光いろは坂(栃木)の紅葉もこの類だ。ふたつめは、お寺や神社、公園の紅葉を見に行くこと。京都の紅葉巡りや、高尾山(東…

18日間23森;日本の紅葉巡り

10月8日から25日にかけて、休む暇もなく日本各地の紅葉や森を見て回った。昨晩帰宅してようやく一息、ふぅ。この18日間には、テント3泊、山小屋1泊、旅館2泊、車中1泊、夜行バス2泊が含まれる。雨に降られたのは1日(3森)のみで好天に恵まれたが、紅葉には…

一番美しい景色;木曽駒ヶ岳の紅葉

手軽に登れる高山で紅葉を・・・ということで、中央アルプスの木曽駒ヶ岳(2956m)に行ってきた。自分が今まで到達した最高地点は標高2400m付近。ところがここ木曽駒ヶ岳では、標高1700m付近から出ている駒ヶ岳ロープウェイを降りた地点、千畳敷(せんじょう…

遅れてきた夏休み;達磨山から富士山

忙しかった仕事がようやくひと段落ついて、ぽっかり一日空いた。今年はお盆も帰省していないし、夏休みらしい休みもなくて、海にも行ってない。だから今日は、遅れてきた夏休みということで、静岡県の西伊豆方面に出かけてきた。 まずは山登り。伊豆半島の主…

ガスの三ツ峠山でカモシカ君に会う

眠くて曇った朝、鳴りやまない目覚まし携帯を手に、今日の山行の是非を迷っていた。でも、今まで山に行って後悔したことはない。そう思って頑張って起きた。行き先は山梨県富士河口湖町の三ツ峠山(1785m)。日本200名山に選ばれているらしく、植物が豊富で…

「夏の夜の夢」撮影;秦野

1週間ほど前、所用でカラスウリの花を撮影しに出かけた。出かけるといっても、カラスウリなんて雑草は近所にうじゃうじゃ生えているから、家から歩いていける範囲にたくさん咲いているはずである。厄介なのは夜にしか咲かないこと。だから、昼間にあらかじ…

縞枯山のしましまに入る

一度は見てみたいと思っていた長野県は八ヶ岳の縞枯山(しまがれやま:2403m)に行ってきた。正確には、縞枯山の手前にある茶臼山(ちゃうすやま:2384m)をぐるっと登ってきた。縞枯山周辺は、シラビソやオオシラビソの林がしましま模様に枯れるという不思…

北海道の木、エゾマツを探せ

3日間ほど北海道を訪れた。今回の旅は、珍しい木々を探すのではなく、北海道ならではの「ありふれた木」を見て回るのことにした。特に、北海道を代表する針葉樹、トドマツ、アカエゾマツ、エゾマツの3種を写真に収めることをひとつの目標にしていた。しか…