都会のクワガタ探し
子どもの頃は、よく自転車をとばしてカブトムシやクワガタを探しに行った。近所の友だちに教えてもらった木で、いつも採った。大人になってから、クヌギやコナラの木を覚えたけど、そう言えば虫採りを目的に出かけたことはなかった。そんなことをふと思い、先週の昼間、樹液の出ている木を近所で探してみた。すると、意外と簡単に見つけることができた。住宅街の坂道脇に残った大きなクヌギの木で、高さ3mぐらいの場所から樹液が出ており、スズメバチやスミナガシが集まっていた。その木を、今晩観察しに行ってみた。
時間は19時半〜20時頃。少し早いかもしれないけど、この時期いるのかいないのかを知りたかった。住宅街だからあまり期待してなかったけど、3mぐらいの高さに出ている樹液にカナブンが10匹ぐらいも集まっている。すごい! と、パシャパシャ写真を撮っていたら、奥のうろから大型のコクワガタと、形のいいノコギリクワガタが姿を現した。おぉ〜、ノコギリクワガタまで見ることができるとは・・・と少年時代に戻った気持ちで、捕まえて感触を確かめた。でも、飼うつもりはないのでまた木に戻しておいた。
この間、クヌギの前の細い道路をバイクや自転車が何台も通る。彼らは、この木にクワガタがいること知っているのだろうか? こうしてクワガタやカナブンをたくさん観察できるのだから、あまり知られていないか、みんな温かく見守っているのだろう。100万都市の川崎に住んでいながら、自宅から数分の距離にこんな場所があるとは知らなかった。