街森研究所

街や森で出会った木々や生き物、出来事などを紹介しています

日本三大夜景を昼間見た

摩耶山から見た神戸市街


 「夜景」という言葉が昔から何となく好きで、中学生の頃には「スターライト神戸」という神戸の夜景の6000ピースジグソーパズルを部屋に飾っていた。だから、日本三大夜景が函館、神戸、長崎を指すことも知っていた。今年になって知ったのは、これらにはそれぞれ最適な眺望ポイントが決まっていること。函館は函館山、神戸は摩耶山、長崎は稲佐山である。よく考えると、今年は偶然にもこの3つの山に登っていた。しかも僕の場合、目的は樹木を見ることだから、いずれも昼間に登っていた。

 しかし、さすがにどの山も眺望が素晴らしく、「三大夜景」と呼ばれるのも納得できた(昼間見たクセに...)。3つの眺望ポイントに登った記念に、これらを順位づけしようと思う。ずばり僕の独断ランキングは、

1位 長崎 2位 函館 3位 神戸

である。長崎を1位に挙げた理由は、坂にある。長崎の街は、長崎港を中心に3方を山に囲まれており、その斜面に沿って市街地が登っている。だから、どこから眺めても市街地が立体的に見えるのだ。それに長崎県全体に言えることと思うが、長崎は海と山がせめぎ合って複雑な地形をしているためか、狭い平地に集落や市街地が密集している印象があり、人口以上ににぎやかに感じた。

 2位の函館は、市街地の両側を海に挟まれた独特の地形がやっぱり印象深い。それ以上に驚いたのは、予想以上に函館の街がビッグだったこと。路面電車が大通りを走り、ビルも多い。函館山に登るとその街の大きさを実感できるから、一際爽快に感じた。

 「1000万ドルの夜景」と破格の夜景を唱う神戸は最下位。摩耶山からの眺望は、大阪湾沿いに神戸から大阪までがつながって見え、確かに市街地の規模は一番デカい。でも、その風景は見慣れた東京湾の景色と似通って見えたためか、あまり感動がなかった。神戸も坂のある街として有名だが、長崎と違って海から山への一方向の坂なので、そのてっぺんから見た景色は意外と単調であった。

 以上は昼間見た感想だが、いつかは夜景を見るためにロマンチックに登りたい。