縞枯山のしましまに入る
一度は見てみたいと思っていた長野県は八ヶ岳の縞枯山(しまがれやま:2403m)に行ってきた。正確には、縞枯山の手前にある茶臼山(ちゃうすやま:2384m)をぐるっと登ってきた。縞枯山周辺は、シラビソやオオシラビソの林がしましま模様に枯れるという不思議な自然現象が見られる場所である。気取って自分撮りをしている人が邪魔で見えにくいが、その後方に白く見えるしましまが縞枯山の縞枯れ現象だ!
ところが、麦草峠(2120m)の登山口からいざ登り始めた時は、縞枯れのことなんか忘れて夢中で目の前の木々ばかりを眺めていた。コメツガ、シラビソ、オオシラビソ、時々トウヒ・・・。歩いていると、暗い林の中に時々明るい林があるなぁとは思ってはいたけれど、それが縞枯れ現象の縞部分と気付いたのは山頂に着いた時である。「木を見て森を見ず」とはまさにこのことか。
別ルートから下った帰途では、縞模様をしっかり意識しながら歩いた。縞枯れは本当に不思議な現象だけど、実際に森の中を歩いていると、ちょっと横に長いギャップ(木が倒れるなどしてできた空間)ぐらいにしか思わないものだ。