一番美しい景色;木曽駒ヶ岳の紅葉
手軽に登れる高山で紅葉を・・・ということで、中央アルプスの木曽駒ヶ岳(2956m)に行ってきた。自分が今まで到達した最高地点は標高2400m付近。ところがここ木曽駒ヶ岳では、標高1700m付近から出ている駒ヶ岳ロープウェイを降りた地点、千畳敷(せんじょうじき)で既に2600m。人生で一番高い場所に降り立ったことになる。厚い雲に覆われて心配していた天気も、ロープウェイで雲を抜けると風ひとつない青い空。最高の天気。
写真で千畳敷カールのことは知っていたけど、実際その景色を目の前にするとすごい。山がデカイのに近い。絵に描いたようなアルプスの景色が270度(ぐらいかな)広がっている。紅葉も最適期。このカールを登り切って、駒ヶ岳、中岳(2925m)、宝剣岳(2931m)方面を歩くと、また壮大な高山の山並みが広がっている。
この景色を見て思ったのは、自分は今まで本当の「高山」や「アルプス」と呼べる山に登っていなかったこと。なぜなら、目の前の景色が今まで見た山の景色の中で一番美しいという確信があったから。ロープウェイで誰でも登れるが故に、普段着や手ぶらの観光客、高齢の方も多く見かけるけど、万人が見ることができるこんなに美しい景色が日本に一カ所ぐらいあっていもいいと思った。
さて、肝心の紅葉だが、赤や橙はウラジロナナカマド、黄はダケカンバ、緑はハイマツが大半で、低木類はかなり単調である。ミネヤナギやオガラバナは、ロープウェイ乗車口(しらび平)にはあったのに、ここでは全く見かけない。2000m後半ではこんなものなのか。矮性の低木では、チングルマ、ヒメクロマメノキ、ウラシマツツジの赤が目立った。
- 【今日見たその他の注目種】
- タカネナナカマド(橙)、オオヒョウタンボク(黄緑)、クロツリバナ(黄緑)、タカネザクラ(赤)、ミヤマホツツジ(橙)、クロウスゴ(橙)、ウスノキ(赤)、イワウメ(紫)、ミヤマハンノキ(緑)、オオシラビソ、キバナシャクナゲ、アオノツガザクラ、ガンコウラン、ミネズオウ、コメバツガザクラ、コケモモ、シラタマノキ、イワヒゲ、コマクサ(草:1個体だけ開花)
※下山後の帰り道、高遠町方面の国道361号線沿いで立ち寄った小さなお食事処「四方路(すまろ)」で食べた「ローメン」(伊那名物の汁あり焼きそば?)がうまかったことを付記しておく。鳩時計のある昔ながらの定食屋で、こうゆうお店でローカルな料理を食べるのは最高。