岩峰・瑞牆山の紅葉と樹木
1週間遅れといわれる今年の紅葉適期を見計らって、山梨県の瑞牆山(みずがきやま:2230m)に登ってきた。今回の目的は、オガラバナ、ヒトツバカエデ、アサノハカエデの紅葉を撮影すること。
登山口に向かう途中、増富温泉のある標高1100mあたりから紅葉した木々が目につき始めた。ヌルデ、オオヤマザクラ、ヤマブドウの赤色。その中にひときわ鮮やかな黄色が目についたので車を停めてみると、ヒトツバカエデだった。まず目的を一つ達成。続いて、色とりどりの落ち葉がたくさんたまった場所があった。再び車を停めて降りてみると、真っ赤なコミネカエデ(上写真)の葉に交じって、黄色いアサノハカエデの葉が落ちていた。二つめの目的達成。
そうこうしているうちに、瑞牆山荘の登山口に到着したのは11時。ここから山頂までの往復タイムは5時間だから、この時点で山頂行きをあきらめた。ゆっくり登山口を登り始めると、さすがに岩峰・瑞牆山だけあって岩を好む樹木が多く見られる。特にオノオレカンバとヤエガワカンバは珍しく、特筆すべき木だろう。岩にへばりつくように生えるオノオレカンバの大木(下写真)の姿は圧巻。しかも、黄色い落ち葉はとても鮮やかだった。
標高1800mに達した頃、ようやくオガラバナが現れた。期待通り紅葉のピークで、これで今日の目的は全て達成。ここから先は純粋に山登りと樹木観察を楽しむ。14時に遅い昼食をとり、行けるところまで山頂に近づいてみることに。結局、眺望のある標高2120mの大きな岩まで急ぎ足で登り、そこで引き返した。山登りとしては中途半端になってしまったので、またいつか違う季節に来てみたい。
さて、今年の紅葉はバラつきが多いように感じる。真っ赤な木もあれば、まだ緑色の木も多い。写真のコミネカエデもまさにそうで、真っ赤なコミネカエデの横に、青々としたコミネカエデが生えていたからこんなに美しいコントラストになる。これも温暖化ならではの光景だろうか?