日本海側気候の西端;大山の樹木
中国地方の最高峰、大山(1729m)にようやく登ることができた。といっても、本当の山頂(剣ケ峰)は崩壊が著しくて立入制限されているので、山小屋のある弥山(1709m)までの往復である。それくらい、大山は地盤がもろくて崩れやすい山である。また、大山といえば西日本随一のスキー場があり、子供の頃からスキーをしに来てはいたけど、夏の山登りとなるとまったくの別世界。我が中国地方にこんな山があったんだと今更ながら感激した。
今回樹木観察のテーマは、1.大山にどのくらいの高山植物があるのか。2.日本海側タイプ(多雪地)といわれる樹木がどの程度あるか。の主に2点である。大山より西側には、九州や四国までいかないと高い山がないため、必然的に大山は高山植物や日本海側植物の西限地帯となる。その特殊な条件における植生を、この目で確認しておきたかった。
結果は以下の通り。ダイセンキャラボクの群落が非常に広くて、ミヤマホツツジやコメバツガザクラがあることが新鮮だった。また、日本海側タイプとされる樹木が多いものの、中間タイプや、太平洋側タイプとされる樹木も見られ、明確な境界を引きにくいことは予想通りだった。ともあれ、天気予報は雨だったのに、結局ほとんど雨は降らなかったのは幸いで、晴れ男の実績をまた一つ増やすことができた(^^)
- 【太平洋側タイプの樹木】
- クロモジ、オオイタヤメイゲツ、ブナ、ヤブデマリ