街森研究所

街や森で出会った木々や生き物、出来事などを紹介しています

中国山地だって負けてない

山頂付近のブナ林


日本百名山の一覧を見る度に、西日本の山がほとんど入っていないことに疑問を抱く。選者のことはよく知らないが、行動範囲に偏りがあったのか? 標高が高いほど面白い山と思うタイプだったのか? それとも単に、世の中が東日本(東京)中心で動いているだけなのかもしれない。

今日は島根県の大万木山(おおよろぎさん)に登った。中国山地唯一の百名山、大山のはるか西南西にある標高1218mの自然林豊かな山だ。登山口の渓谷はサワグルミやミズメの大木に囲まれ、中腹から山頂にかけてはブナが見事な純林を形成している。中国山地にはブナ林はほとんどないと思われがちだが、1000mを超える山に登ればそんなことはないのだ。もし、真っ暗闇から突然この森に放り出されたなら、「ここは中部日本の山岳地帯か」と思ってもおかしくない。

とは言え、近くに2000m超級の山々がたくさんある東日本に住んでいれば、よほどの変わり者でない限り、わざわざ西日本の1000m級の山には来ないだろう。

変わり者は次は紀伊半島に向かう。

【今日見た注目種】
サワグルミ、ミズメ、ブナ、オヒョウ、キハダ、ナナカマド、オオバアサガラ、ハウチワカエデ、ユクノキ、ウスゲクロモジ、ダイセンミツバツツジ、ウスギヨウラク、クロタキカズラ、マムシ(爬虫類)