街森研究所

街や森で出会った木々や生き物、出来事などを紹介しています

2004-01-01から1年間の記事一覧

医者は信用していない

最近目がかゆい。それに充血気味だ。今までアレルギーや花粉症とは無縁だったのにまさか・・・と思うようになり、一日中かゆいこともあったので、仕方なく初めての目医者に行くことにした。視力測定をしてみると1.5と1.2。昨日まで小笠原に行ってたから視力…

Bonin Islands;小笠原の海

小笠原は太平洋にぽつりと浮かぶ孤島だが、それは陸に住む生物には大きな意味を持つものの、海という観点では沖縄とも本州とも繋がっているわけで、特別孤立しているわけでないようだ。それは、陸の生物に比べると海の生物に固有種が少ないことで分かる。12…

Bonin Islands;小笠原の森

移動だけで25時間という船旅は初めてだ。小笠原に行く人はみんなこれに乗っているわけだからすごいと思う。一日のほとんどを寝て過ごし、気が向けば本を読んだり、デッキに出て海を眺めたり・・・そんな船上生活を送りながら、よほどこだわりを持っている人…

大都会・東京の大自然・多摩川

仕事の帰り道、東京は昭島市の多摩川河原を3キロほど歩いてみた。ヤナギ林などの自然が比較的よく残っている場所で、前から見てみたかった場所だ。東京の都市部といえば、もはや自然はみじんも残っていないと思いがちだが、多摩川という美しく大きな川は、…

サルの領域に入る

今日は大阪の紅葉名所;箕面公園を訪れた。ここもイロハモミジが中心だが、渓流沿いに樹高15mに及ぶような古木が多く、昨日の高雄に比べるとスケールがでかい。以前に箕面公園を訪れた時は、箕面川の西側斜面の森を歩いたので、今回は箕面大滝から東側に登っ…

高雄山のタカオモミジ

京都紅葉巡りと称し、高雄、嵐山、清水寺に行ってきた。例年に比べ紅葉が遅い今年は今がちょうど見頃で、平日と言えどもどこも大混雑だ。高雄に来た理由は、「タカオモミジ」の異名を持つイロハモミジの本場を見るため。確かに渓流沿いにはイロハモミジがポ…

日光まで行って無名の小山で心和む

紅葉も終わりに近づいた栃木県日光に行って来た。主目的は、カエデ類などが充実しているという日光植物園への個人的取材だが、日光まで来て植物園だけしか見ないのはもったいないので、余った時間で東照宮のやや後方にある外山(880m)に登ってみた。標高880…

間違いだらけの看板がおもしろい

知人夫妻に誘われて長野県飯島町のシオジ平自然園(1300〜1480m)に行ってきた。シオジという木が生えている谷斜面一帯を長野県が整備したもので、遊歩道などがつくられている。なんてことはない場所だが、自然園というだけあって植物の名前や説明を書いた看…

台風通過3日後の滝子山で紅葉狩り

時間があったので山梨県東部の滝子山(1590m)に紅葉調査に行ってきた。特に変哲のない山だが、山梨百名山に指定されているだけあって標高1000m以上はミズナラやイヌブナ、ブナなどの良好な広葉樹林が広がっている。紅葉もそのあたりがピークで、麓は紅葉し…

表に出せない冒険家魂;秋田駒ヶ岳

ほぼ足を踏み入れたことがなかった秋田県に3日間訪れた。そのメインが秋田駒ヶ岳(1637m)である。約1300mの八合目までは車で登れ、あとは3時間ぐらいでグルッと山頂を回ってこれる比較的楽なコース。心配した通り、六〜七合目あたりで紅葉のピークは過ぎ…

本場は違うね、秋田秘湯めぐり

温泉天国とも言われる秋田県で、八幡平(はちまんたい)のそばにある後生掛温泉(ごしょがけおんせん)に訪れた。ここには昔ながらの湯治村と呼ばれる施設があり、半年も前から宿泊の予約も入っているという。今でこそ温泉は観光スポットだが、かつては湯治…

皇海山で百名山の効果を考える

群馬にあるマイナーな山、皇海山(すかいさん・2147m)に登った。1日で登るには、未舗装の荒れた林道を20キロも走らないと登山口にたどりつけないという、アクセスの悪い山だ。しかし、朝早くからその林道を20台近くもの車が駆け抜ける。なぜそんなに人が集…

珍しく2回登った山;丹沢大山

2度目の丹沢大山(神奈川県・1252m)に登ってきた。山登り初心者の女の子と登った今回は体力づくりのつもりだったが、どうしても大山に登りたい理由があった。それは今年4月、稜線にマメザクラが咲く頃に登った時は、葉っぱがない木ばかりで何の木が生えて…

関東平野人になぜ有名か筑波山

筑波山(877m)に登ってみた。ケーブルカーとロープウェイが山頂まで登っており、信仰と観光で有名なあの茨城の山に、わざわざ歩いて登って歩いて降りてみた。関東に移り住んですぐに筑波山の名を覚えた気がする。行ったことはなかったのに何故だろう。私に…

12日間20森

お盆の帰省を兼ねて、12日ほどかけて西日本の森を20カ所ほどまわってきた。8月の残暑厳しい季節のはずなのにカンカン照りは一日もなく、また、本降りの雨も一日もなかったことが長旅を随分楽にしてくれた。この間、初めて自生状態を見た樹木は実に20種以上…

現代の熊野古道を歩く

この道だって熊野古道である。7月に世界遺産に指定されたばかりの熊野古道は、熊野三山と呼ばれる3つの神社をつなぐ長い道だから、現在は舗装されて車が走っている道だってその一部に含まれるのだ。しかし、私以外には誰も歩いていない。みんなバスでゴー…

中国山地だって負けてない

日本百名山の一覧を見る度に、西日本の山がほとんど入っていないことに疑問を抱く。選者のことはよく知らないが、行動範囲に偏りがあったのか? 標高が高いほど面白い山と思うタイプだったのか? それとも単に、世の中が東日本(東京)中心で動いているだけ…

実家から一番近い照葉樹林

近頃、「照葉樹林」という言葉が一般にもよく使われるようになったが、なんてことはない、常緑広葉樹林のことだ。北は仙台や新潟から南は沖縄まで、海に近い低地なら照葉樹林はいくらでもある。ただ、売り文句としての「照葉樹林」は、古くから人の手が入っ…

昨日燃えたばかりです;大文字山

川崎から山口へ帰省すると、京都はちょうど中間地点だ。その京都市山科に1泊し、大文字山(466m)でも登るかと計画したら、ちょうどその日が大文字焼きの火入れ日だった。夜8時、新快速で山科駅に着いたけど、記念にと京都駅まで足を伸ばし、駅ビル屋上か…

東海のミニ尾瀬;葦毛湿原へ

ミズバショウもニッコウキスゲもないけど、「ミニ尾瀬」の愛称に恥じない面白い場所じゃないか。葦毛湿原(愛知県豊橋市)に第一歩を踏み込んだ時、そう思った。規模的には「ミニミニミニ尾瀬」ぐらいだが、凝縮されている分、いろいろな植物が込み入って生え…

素潜りのメッカ;芝崎へ

岩場が比較的少ない東京湾近郊では、素潜りは他地方以上に盛んではないと思う。そんな中、関東地方で「素潜りのメッカ」とも呼ばれている三浦半島の芝崎(葉山町)に行ってきた。前回ここを訪れたときは波が強くて水も濁っており、とても満足できなかったの…

西伊豆海岸の岩に登る

弟の車で伊豆半島ドライブに出かけた。白砂が美しい白浜海岸(下田市)、海辺の露天風呂で知られる雲見温泉(松崎町)が主要目的地。このエリアには、南方系の植物が北限生育地としていくつも分布しており、途中にアオギリ自生地、ハマボウ自生地にも訪れた…

念願のクマ遭遇

山歩き初心者の知人と尾瀬に出かけた。日帰りで時間もないので、鳩待峠から入り尾瀬ヶ原の途中まで行って引き返すという入門用コースを選択。「まぁ今回は仕方ないか」と思っていたが、それがクマさんとの出会いに結びついた。出発の数日前、クマの新聞記事…

冴えない地図帳ばかり

家で何かと地図を開くことが多いので、思い切って大きな地図帳を買おうと本屋にでかけた。私は昔から地図帳が大好きだが、最近は学校の参考書用以外にも新しい地図帳がたくさん発売されている。しかし、以前から何度も立ち見しているが、どうもしっくりくる…

ちなみに川崎市の多摩川花火大会は・・・

ちなみに2002年には川崎市の多摩川花火大会に行って来た。ここはもっと穴場スポットがある花火大会のようで、花火が上がるすぐ近くで、河川敷の芝生に寝っ転がって観覧したことが印象的だ。周囲にはまだまだ寝っ転がれるスペースが空いており、こんなにすい…

穴場の調布市花火大会

今年は早めに花火大会に行っておいた。多摩川河川敷から打ち上げられる尺玉が売り物の調布市花火大会(東京都)。といっても私は川崎市民だから、対岸の川崎側から観る。穴場的花火大会とは聞いていたが、確かに立ち見が出るほどの混雑はなく、ゆったりと観…

サンコウチョウに笑われた

今日は宮崎市のはずれ、双石山(ぼろいしやま)に登ってきた。標高は400mちょいで、南限・北限植物など多様な植生が見られるとのことだが、一見しただけでは平凡な林相である。よく目を凝らさないと多様な植物に気付きにくい森のようだ。途中、正規の登山道…

霧島火山のほとりで死を思う

南九州への個人取材で、霧島火山群の第二峰・高千穂峰(1574m)に登った。山頂手前の火口では今も蒸気が噴き出しており、あたりに硫黄臭が漂う。その火口のふちを通るルートは通称「馬の背」と呼ばれ、なるほど道幅が狭く、地面は溶岩ゴロゴロ、両側ははる…

亜熱帯の玄関口、奄美大島へ

13年ぶりの奄美大島へやってきた。かつて私はここで初めてのスキューバダイビングに感動し、マングローブ林でカエルのように飛び跳ねるハゼを見て驚いた。今の私は重いダイビング機材を持ち運ぶのを嫌ってスノーケリングをし、飛び跳ねるハゼにはチラリと目…

幻のヤツガタケトウヒ

氷河期の生き残り樹木の一つ、ヤツガタケトウヒを求めて八ヶ岳南麓の西岳(2398m)を訪れた。同行したのは鳥や獣好きのご夫婦。こちらは樹木好きとあって、ともに道草をしながら超スローペースで登る。予定通り山頂にはたどりつけず、標高1950mで引き返し…