街森研究所

街や森で出会った木々や生き物、出来事などを紹介しています

太鼓とみこしの競演を見た

 「明日、太鼓の本番があるんだ!」と、近所の小学生が言っていた。それが何のことかよく分からなかったけど、とにかく祭りがあるみたいだからのぞいてみようとは思っていた。

 その日の夕方、外出先からの帰宅途中に、人生2度目のガス欠を経験した。予想外の渋滞と、エアコンをガンガンかけたことがいけなかったみたい。コンビニの目の前を通りがかった時に速度が急低下、パワステが効かなくなり、急きょコンビニに入ったところでエンジン停止。なんと運がいい! コンビニ店員に聞くと、最寄りのガソリンスタンドは500mほどの距離。そういえば前回ガス欠したときもGSまで300mだった。やっぱりガス欠はGSのそばに限る。

 話はそれたが、そうこうしている間に自宅に着く頃には薄暗くなってきた。自宅そばの神社前を通った時、人だかりができてて、みこしが神社の階段を登っているのが車から見えた。祭りだ! 急いで見に行かなきゃ! 帰宅後、マウンテンバイクで田んぼの中を突っ切って神社に着くと、まさにクライマックス。神社の細くて急な階段を、重いみこしがゆっくり、ゆっくり登っている。大勢の男たちがみこしを担ぎ、階段の上からはそれを奮い立たすかのように子供たちが威勢よく太鼓を叩いている。速くて力強い太鼓のリズム、男たちのかけ声、見守る地元の人々・・・。新参者の自分も、胸の中で熱くなる何かを感じずにはいられなかった。

 この神社には、木の写真を撮りに何回か行ったことあったけど、いつもは全く人気のない小さな神社。ここで毎年こんなドラマが繰り広げられているとは思いもしなかった。祭りの内容や歴史はよく知らないけど、自分が住む小さな地区にこうした文化があることを誇らしく思う。そして、あの太鼓の小学生が何倍も大きく見えた。



(GSで借りたガソリン携行缶:これにガソリンを入れてエッサホッサと運ぶ)