街森研究所

街や森で出会った木々や生き物、出来事などを紹介しています

大菩薩嶺とほったらかし温泉

 今冬は雪のある山に登っていなかったので、春の雪が残る大菩薩嶺(2057m:山梨県甲州市)に登ってきた。今回は珍しく、横浜に住む弟と一緒である。大菩薩は草原の山と聞いていたから、樹木ウォッチャーとしてはあまり興味なかったのだが、なだらかな山容は我ら雪山初心者にとってはむしろ適している。先週は山間部各地で今冬一番の大雪が降り、自宅から見える丹沢山地にも30cm積もったばかり。大菩薩嶺なら相当雪が多いかも! と期待して行ったのだが、山頂部の積雪は30cm程度であった。せっかく持ってきた軽アイゼンも使ってはみたが、なくても登れる状態であった。

 大菩薩峠の山小屋のおっちゃんの話によると、昨晩は気温が氷点下にならなかったため、雪が凍らずにかなり解けたとのこと。前日は雪の多さに山頂手前で引き返した人もいたというが、一夜明けた今日は登山道の雪はべちゃべちゃに解けて、随所に水たまりができていた。お陰で下山したときは、ゴアテックスの登山靴も水浸しになってしまった。ともあれ、ときどき薄日が差す天気も心地よくて、久しぶりの山登りで楽しむことができた。山頂からは甲府盆地の景色が一望できたが、それもつかの間、午後からは雲をかぶりはじめ一気に肌寒くなった。やっぱり山の天気は変わりやすいのだ。

【今日見た注目種】
バラモミ、トウヒ、シラビソ、ウラジロモミ、コメツガ、アカマツ、ダケカンバ、ジゾウカンバ、ナナカマド、ブナ、ミズナラ、クリ


 さてさて、山登り後の温泉は定番(←独りの時は行かないけど)。麓近くに話題の「ほったらかし温泉」があることに気付き、急きょ訪れることにした。小さな山の上にあるこの温泉は、甲府盆地の絶景が眺められる露天風呂として知られ、その夜景は「新日本三大夜景」にも選ばれている。駐車場に着くと、すごい車の数! 100台以上はとまっている。そして、浴槽からの眺めは噂に違わぬ絶景であった。これほど眺めが良い温泉は他にないのではなかろうか。日の出や夜景も見てみたいと思った。