久しぶりの休日に広島・日浦山で快適ハイク
今日は予定していた熊本での観察会が雨で中止になり、久しぶりにできた休日。まだ雨は降りそうにないし、せっかくなら近場の山に行こうと思い、広島訪問のついでに、広島市の東隣にある海田町の日浦山(ひのうらやま・349m)に登ることにした。広島市内での山登りは、双葉山、鈴ヶ峯に続いて3回目だ。
大師寺からのBルートを登りに使う。墓地を抜けて森に入ると、気持ちのいい登山道が続く。アベマキがとても多い林で、恐らく薪炭用にアベマキを育てていた林と思われる。一方の常緑樹が茂るエリアには、アラカシに加えてシリブカガシやナナミノキが多く交じり、なかなか面白い森である。
やがて登山道沿いに、ちらほらと残ったピンク色のツツジの花が目に入る。ヤマツツジ? コバノミツバツツジ? いやどっちでもない・・・そう、これが広島・山口のやせ山に生えるヒメヤマツツジ(ヤマツツジの変種)だ。花色はコバノミツバツツジに似たピンク色が多いが、淡いピンク、濃いピンク、ヤマツツジの朱色に近い色まで変異があり、葉はヤマツツジを少し小さくした感じ。現地の案内板では「フジツツジ」と書かれているが、その後ヒメヤマツツジという見解になったらしい。私はヤマツツジとコバノミツバツツジの雑種という可能性もある気がするのだが、何にせよこの地域だけに分布する不思議なツツジだ。
1時間足らずで登れるルートを、2時間半かけてじっくり登り、眺めのよい山頂でのんびりお弁当を食べた。下りに使ったAコースの途中には、地獄岩と呼ばれる絶壁の天然展望台があり、広島市内を一望できる(冒頭写真)。途中にゲンカイツツジ(もちろん花はとっくに終わっている)も見かけた。植生も比較的豊かで、地形や眺望も楽しめるよい山で、キビタキやエナガが鳴き交う中、久しぶりにのんびりした森歩きができた。生き返った。