街森研究所

街や森で出会った木々や生き物、出来事などを紹介しています

ぐるり長崎北西部を巡る旅

 仕事の用事で長崎県に行ってきました。海、島、山に恵まれた長崎県は風光明媚なところですが、今回の旅ではそれを改めて再認識しました。長崎を代表する風景ってどこでしょう? 長崎市街、雲仙、諫早湾などいろいろ思い浮かびますが、写真の九十九島も象徴的ですね。この日は雨もぱらついたのですが、夕方は太陽が雲間から差し込み、この石岳展望台からの眺めはハッとするほど幻想的でした。

【注目樹木】
クスドイゲ、ハクサンボク、シリブカガシ、キダチニンドウ


 遊覧船から眺める九十九島の海岸風景は、宮城の松島によく似た印象でした。岩の小島の上にアカマツやモッコク、シャリンバイなどが盆栽状に乗っています。

【注目樹木】
オオナワシログミ、ハマセンダン、タイミンタチバナ、マルバハギ花


 平戸島に宿泊し、ザビエル記念聖堂などをちょっと散策。島をぐるっと回る時間がなくて残念だったのですが、島の北側の生月島(いきつきじま)方面にドライブしました。写真の橋は生月島を結ぶ生月大橋です。

【注目樹木】
マテバシイ実、アオモジ、バクチノキ、ツルコウジ


 生月島では景色を見ながらドライブ。島の北端にあり、絶景と評判の大バエ灯台に行きました。そこから見える岬と牧草地は、沖縄の万座毛を想像させる景色で、確かに絶景で気持ちのいい場所でした。はるか北方には対馬も見えました。

【注目樹木】
ハマビワ、ハマヒサカキ、クロキ、オオイタビ


 7年ぶりに諫早市(いさはやし)の諫早公園に再訪。ここはクスノキの大木群が印象的で、いろいろな暖地性の照葉樹が豊富なのですが、2度目の訪問で違うルートもじっくり歩くと、よりたくさんの樹木に会うことができ、改めていい森だと実感しました。

【注目樹木】
ヤマヒハツ、シイモチ、ミサオノキ、ジュズネノキ


 諫早公園は珍種ヒゼンマユミが自生することで知られます。幹の直径が50cmを超す大木の大きさも驚きですが、実の大きさにもビックリです。マユミやツリバナの2倍近い大きさでしょうか。これが開くと、朱色の種子がのぞいてさらによく目立つのでしょう。またこの森に来たいと思いつつ、長崎県を後にしました。